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パン屋を1年半やってわかったこと


お店を始めて2回目の夏が終わろうとしています。
今年は本当に暑かったですね。

大阪はほとんど雨も降らず連日37度や38度を記録し、お店の厨房はオーブンなどの熱気でエアコンも効かずとても暑かったんですが、幸い私もスタッフもダウンすることなく乗り切れて良かったです。

で、
なんとなく恒例になってきた「○年やってわかったこと」シリーズ。
その3回目。自分の記録も込めて書いてみます。


過去分はこちらです
パン屋を半年やってわかったこと
パン屋を1年やってわかったこと


■お店の状況
昨年2月に開業してから最初の半年間、夏が終わる頃まではお客様の数は横ばいでした。
その後、秋から今年5月まではお客様が増え続け、製造が追いつかない日が多くなりました。
この状態がずっと続くのかな、体がキツイな、でも続けばいいなと思いました。
しかし、そんな淡い期待とは裏腹に、梅雨時、夏に入るとやっぱりお客様は減り出しました。

夏はどこのパン屋さんもお客様が減るんです。
特に今年は記録的猛暑もあって、同業の方とお話をすると皆さん大変そう。
夏場は食も細るし、どうしても喉ごしの良い冷たいものが食べたくなりますものね。

それでも、昨年の同じ月と比べるとお客様の数は2割ほど増えているんです。
こんなに暑いのにお越しくださるお客様に支えられているんだと思うと感謝の気持ちでいっぱいになります。

経営はと言うと、いい時もあれば悪い時もあり「何とかやってます」くらいです。


■記録
2年目に入って昨年の記録(毎日の天気やお客様の数や地域のイベントなど)がすごく役立ってます。

昨年は不可解なこと(なんでこの週はお客様が多かった/少なかったんだろう?)なんてことが多かったのですが、1年経った今年、その不可解なことがまた同じタイミングで繰り返されているのです。
理由は分からなくても予測を立てやすくなりました。外れる時も多いけど記録するって大事ですね。


■変化
春先に営業時間を変更し朝8時開店にしました。
表向きの営業時間は8時から18時なんですが、夜はだいたい19時半頃まで空けてます。
20時頃まで次の日の仕込みをしているので慌てて閉めなくてもいいかなと思って。
日が短くなる頃、10月には開店時間を9時に戻そうと思ってます。

念願のユニフォーム(オリジナルシャツ)を揃えました。(え、今頃?)
苦節1年余。なかなか手が出なかったんですよねー

念願の社員ができました!
パン屋開業を目指している同世代の女性です。
パンは未経験でしたが、間違いない舌を持っていて、目標があるからすごく頑張ってます!
夜8時以降は彼女に仕事を任せて先に帰らせてもらうことができるようになりました。

イベントに初めて出店しました。
これまでは店頭での販売で精一杯だったので、イベントへのお誘いをいただいても全て辞退していたのですが、やってみると・・・やっぱり忙しくて大変だった。。。
でも、いろんな方と知り合えたし、お店のことを広く知ってもらうことができたし、達成感みたいなものもあって、お店のいい宣伝にもなりました。
これからはイベントへの参加も考えていこうと思います。


■量の壁
量の壁を超えるために春にオーブンを入れ替えたのですが、製造量は思ったほど増えませんでした・・・
分かってはいたんですが、オーブンが大きくなってもそこに入れる生地を作るミキサーが小さいのと、生地を保存するリターダー(冷凍庫)が足りないのが原因なのです。
でも、もう厨房には新しい機械を置くスペースなんてまったくないので、これ以上量を増やすのは難しいかな。
ミキサーのサイズは30リットルなんですが、同業の方が見たら「そんな小さいミキサーでやってるの!?」って驚かれるんだろうなぁ。
逆に言うと、お古の30Lミキサーでもここまでできるんです!という参考にはなるかも(汗;
もうちょっとだけお店が広ければ解決するんですけどね。。。

※お店では30リットルの業務用縦型ミキサーとキッチンエイド、家庭用ニーダーを使ってます。


■私生活
オープン以来毎日15時間はお店で働いています。
睡眠時間は長くて1日4時間です。
家に帰ってもお店の用事をしているので、なんて言ったらいいか、仕事と私生活の境目がなくて仕事の合間に家事をしている感じです。
オープン以来続いている足の痛みもいまだに治らず、週一回の鍼とマッサージで身体のメンテナンスをすることでなんとかやっています。

こんな毎日だから、家事をする時間がなかなかなっくて。
もう少し早く帰れるように考えないと。。。

そうそう、次男の中学校が秋から給食になり、お弁当を作る個数が4個から3個に減りました!


■手作り
ポリシーは全くぶれず100%手作りにこだわってます。
冷凍生地や業務用フィリングは一切使っていません。
むしろ業者さんから納品された野菜や材料が気に入らないと自分でスーパーを回って探しに行ってます。

素材や製法、味にこだわると原価は高くなるし人手もかかるし量も作れないんですが、私にとってパン作りは料理と同じなんです。
冷凍食品よりも材料を吟味して手作りする方が美味しいのは当たり前で、その上でいかに素材の味を活かした自然で美味しいものを作るかなので、作っているのはパンだけど感覚は料理なんです。


■課題
最近お客様から「フォカッチャの塩加減、絶妙ね」と褒めていただいたことがあってすごく嬉しかったです。

パラパラっと振る塩加減はマニュアル化できないので、私も含めてスタッフ全員が同じ加減に塩を振るのって難しいんです。
なので私は「もうちょい、ストップ!」とスタッフに細かく指示したり、毎日お店のパンを食べて調味料の量をチェックしてます。
フォカッチャなどの塩加減以外にもカスタードクリームの硬さ、ホットドッグのキャベツの塩加減、トッピングのチーズの量、サンドイッチのマヨネーズの量などなど。

お店のスタッフはそんな私の思いをわかってくれているので嫌な顔一つせず私の指示に従ってくれます。
同じ目線で仕事が出来ているからこそ、お店の味が守られているのかなって思います。

パンの味や見た目は毎日同じでなきゃだめ、でも毎日同じパンを作るのはほんと難しい。
仕事が「作業」になるといいパンはできないので、毎日生地と対話しながらパンを作ることを心がけています。


■分かったこと
パン屋さんが美味しいパンを作れるのは当たり前。
でも、いくらパンが美味しくてもお店の存在を知ってもらわないとお客様は来ない。
でも、お客様がリピートしてくれるかどうかは別の問題。
その店で買う理由がないとお客様は根付かない。

「その店で買う理由」っていろいろあると思います。
好みのパンがあるから。おいしいから。ヘルシーだから。品揃えが豊富だから。近くて便利だから。駐車場があるから。安いから。居心地がいいから。清潔だから。サービスがいいから。愛想がいいから。お店の人が好きだから。とかいろいろ・・・

全部を満たすのは難しいけど、基本にあるのは「味」と「つながり」だと思うんです。
だから私は、とことん手作りにこだわって、生地作りにこだわって「買った次の日もパサつかないしっとりおいしいパン」を作り続けます。
そして1人でも多くの人に手作りの美味しさを知っていただけるようにお客様との会話を楽しみながら作り続けます。
(いつも話し込み過ぎ!というスタッフの声が聞こえてきそう・・ごめんね~)


来年は三度目の夏。
こだわりを貫いて3年目の夏を安定して越すのが今の目標。
石の上にも三年なのです。

暑い日も雨の日もお越しいくださるお客様、毎日忙しい厨房や販売の仕事を一生懸命してくれるスタッフ、陰ながら支えてくれている夫や息子たち。本当に有難うございます。
感謝の気持ちを忘れず、これからも頑張ります!




Comments:4

by あいこ URL 2013-09-09 (月) 13:37 edit

お店まではなかなか遠くて行けませんが、応援しています^^
これからも身体に気をつけて頑張って下さい!

あいこさんへ by 加藤 朋子 URL 2013-09-10 (火) 00:45 edit

有難うございます!
身体が資本なので、なるべく疲れないように心掛けています。
頑張りますっ!!

私もパン屋です。 by 会田紀美子 URL 2013-12-11 (水) 22:45 edit

東京でパン屋をしています。シーターの下の発酵器から察するに、同じパン教室の出身と思われます。とっても素敵なパンの数々、羨ましいです。私も毎日17時間は働いていて、10年経ちました。いつかそちらのお店に伺わせていただきます。
これからも美味しそうなブログを楽しみにしております。突然の見知らぬあら還のパン屋からのコメント、失礼いたしました。

会田さんへ by 加藤 朋子 URL 2013-12-12 (木) 01:14 edit

同じパン教室、そうなんですね^^

お店を始めて10年ですか!すごいですね!
私も会田さんのように長くパン屋を続けられるよう頑張ります!


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